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マイケルブレッカー@WindSynth探偵団

 ウインドシンセ奏者といえばマイケルブレッカー(Michael Brecker)氏(以下マイケル)をはずすわけにはいきません。最近ではすっかりテナーサックスの巨匠になってしまったマイケルですが、現在までに発表されたものだけでもじゅうぶんにすばらしいウィンド作品が揃っています。そこでこのコーナーではマイケルのウインドシンセ関連情報についてずらずらと並べてみます。人呼んで「マイケルブレッカー探偵団!」(命名:ぎあさん)
 ただし私はマイケルファンではありますがマニアではないので、あまりディープな情報はありません。情報源は主に雑誌・CD・ウェブサイトです。マイケルのウインドシンセに関するコンプリートな情報ではありませんし、間違った内容も含まれている可能性もあります。というわけで探偵団発足からいきなり公開捜査です。些細な情報でもかまいませんので、何か情報をお持ちの方、ぜひ掲示板メールにて捜査にご協力を!


●Index


現在入手が容易な情報

CD・VIDEO編(年代順)

まずはマイケルの演奏を聴いてみましょう。リーダー作を中心に入手しやすいところから。

●「Heavy Metal Be-Bop」/The Brecker Brothers 1978 Arista
 この年代さすがにEWI自体存在しないので番外ですが、テナーサックスにワウやピッチシフター等のエフェクトをかけた「エレキサックス」の演奏をたっぷり聴くことが出来ます。初めてこれを聴いたときは、「何もこんなことやらなくても生のサックスでいいのになあ・・・」と思いましたが聴きなれてくるとそれナシではいられなくなるから不思議です。単にエフェクトをかけただけでなくちゃんと音楽的効果を考えて使われているからだと思います。それはさておきコンテンポラリージャズファンなら持ってるのが常識、聴いたことがないと話が通じない、それほどの定番中の定番アルバムですから持ってない人はとにかく買っちゃいましょう。
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●「Live in Tokyo 1986」/Steps Ahead 1986 NYC(CD、VHS、DVD)
 このころ事実上マイケルとマイク・マイニエリの双頭バンドだった「Steps Ahead」の1986年の厚生年金会館でのライブ。CDも出てますが、曲数が多く映像付きのDVD(またはVHSビデオ)を絶対的にオススメします。演奏もすばらしく、ウインドシンセに関するあらゆる話題も満載で文句ナシに「絶対買い」です(断言!)。このころはまだEWIではなく、その前身の”スタイナーホーン”を吹いていおりいかにも手作りなその勇姿を動画で堪能することができます。サンプラーや複数音源を駆使した一人オーケストラ的演奏も必見ですが、是非聴いていただきたいのはキーボートとスタイナーホーンのデュオで演奏される「In A Sentimental Mood」。ウィンドセンセという楽器がギミックではなくすばらしい表現力を持つことを証明する感動的な演奏です。その他の曲も含めると、これ以降のマイケルのEWI演奏・奏法の要素が全てこのアルバムに詰まっています。マイケルのウィンドを一枚、というならこの作品でしょう。(ジャケットはCDのもの)
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「Michael Brecker」 1987 MCA/Impulse
 マイケルの初リーダー作。EWI(正確にはこのころはまだスタイナーホーン)が出てくるのは6曲目"Original Rays"の前半とコーダ部のみですがコレが凄い。オーバーダビングなし、EWI一本によるリアルタイムでのハーモニック演奏を聴くことができます。ここまでハーモニックなEWIは他のウィンド奏者のアルバムも含めこの作品でしか聴けないので、リーダー作でどれか一枚ということであればコレをオススメします。
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「Don't Try This At Home」 1988 MCA/Impulse
 リーダー2作目。この作品からはスタイナーホーンでなくAKAIのEWI1000を使用しています。EWIはItsbynne Reel、Suspome、Don't try this at homeの3曲で大きくフューチャーされておりそれぞれ違った表現が聴けます。EWIを聴くにはこれもオススメです。個人的にはマイケルのリーダー作の中では一番面白く聴けるアルバムです。
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●「Now You See It...(Now You Don't) 」1990 GRP
 リーダー3作目。アルバム全体がかなりエレクトロニックでシンセやシーケンサーも多用されています。EWIも半分以上の曲で使われています。ただしEWIサウンドをフューチャーするというよりはサウンド全体の隠し味的にEWIを使用している感じです(それはそれで参考になる点は多々ありますが)。
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●「Return of The Brecker Brothers」1992 GRP
 Brecker Brothers再結成アルバム。Brothers名義らしくエレクトロニックな作品。EWIも使われているが、やはりサウンドの隠し味的で大々的にEWIがフューチャーされているわけではありません。アルバム自体はとても好きですけど。
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●「Live! Return of The Brecker Brothers」 1992 GRP Video
 スペインでのライブ収録ビデオ。上記アルバムの曲を中心に演奏。非常にノリノリかつ完成度の高い演奏です。やっぱライブはええわ。EWIは「Song for Barry」冒頭1分ほどのハーモニックを織り交ぜたソロと、同曲中の一部メロディーでしか見ることはできませんが数少ないEWI映像ですから廃盤にならないうちに確保しておきたいですね。なおこのころは既にEWI3000が出ていたにもかかわらず紫色のEWI1000で吹いています。
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●「Out of The loop」 1994 GRP
 再結成Brothers二枚目。全作と同じくEWIはサウンドの隠し味的に使われています。悪いアルバムとは思いませんが、あまりBrecker Brothersらしくない感じではあります。
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 マイケルがサイドマンとして参加したアルバムにもEWIを使ったものがありこれは後述します。1994年以降はリーダーでEWIを吹いたものはありません。1996年発表のリーダー作”Tales From The Hudson”では収録スタジオにはEWIを持っていったもののアルバムの雰囲気にあわなかったので結局使わなかったそうで(※1)、これを境にマイケル作品はアコースティックが中心となります。(そのせいかどうかジャズ評論の論調も”テナーの異端児”から急に”巨匠”扱いになったような気が。マイケルファンとしてはうれしいけれど、なんだかなあ・・・) サイドマンとして参加した作品では、1994年以降も極めて稀ですがEWIを使ったものがありますし、近年の雑誌インタビュー等を見ても、メインとしてEWIを使うかはともかくEWIそのものへの感心を失ったわけではなく研究は行っているようですので、ウィンドファンとしてはもう一度新たな世界を切り拓く作品をつくってほしいところです。(無理かなあ・・・)

書籍・楽譜編

現在入手しやすいマイケル関連書籍です。

 ●季刊ジャズ批評104号「マイケル・ブレッカー大全集」(2000年、ジャズ批評社)

●ARTIST TRANSCRIPTIONS "MICHAEL BRECKER" (1995年、HAL LEONARD)
 米国出版のアドリブコピー譜です。日本国内でも大きな楽器店の輸入譜コーナーに結構在庫があるのをみつけます。Amazon.co.jpでも購入できます(筆者の見た範囲ではAmazonの価格が一番安いです)。Steps Ahead,Bresker Brothers,リーダー作から19曲マイケルのソロが採譜されています。32分音符とか10連符の連続で1ページに十数小節しかないようなページがならんでていて頭をかかえるコピー譜ですが(しかし商売とはいえよく採譜したもんだ)、採譜者の好みか、非常に珍しくもありがたいことにEWIを含む曲が多く収録されており、ハーモニック演奏のハーモニーまでは書いてありませんがEWIのベンドアップ/ダウンの記譜指定もあったりと、マイケルのEWI演奏を分析するうえで楽しい資料になります。収録されているEWI関連曲は以下の通り。
 「CAJUN」「SUMO」(Steps ahead "Magnetic")
 「Original Rays」(Michael Brecker)
 「Don't Try This At Home」「ITSBYNNE REEL」(Don't Try This At Home)
 「Escher Sketch」「Peep」(Now You See It...(Now You Don't))
 「Song for Barry」「Wakaria」(Return of The Brecker Brothers )
♪amazon.co.jpでチェック!
輸入書籍

● THE MICHAEL BRECKER COLLECTION

インターネット編

インターネット上にあるマイケル関連情報へのリンクです。よーく探すと動画なんかもあるかもしれません。

本サイトの「音づくり実験室」においてマイケル関連のテーマがいくつか進行しておりますのでそちらもご覧下さい。


・情報をお持ちの方、ぜひ掲示板メールにて捜査にご協力を!

参考文献:※1 :季刊ジャズ批評104号「マイケル・ブレッカー」(2000年、ジャズ批評社)

次を見る((2)現在入手困難だけど出来れば聴きたいマイケルCD/Video)


当サイトはアマゾン・アソシエイトです。ジャケット等の画像はamazon.co.jpのものを使用しています。

June.23,2002作成、Aug.08,2002最終改訂

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[広告] マイケル関連CDのご紹介です。
(EWIを吹いてないCDも含む)
気に入ったのがあったら是非。
(^^;) by Kirino

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