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基本表現力の向上

 とりあえず音階とタンギングができたら、いよいよウインドシンセの特徴を出した表現に挑戦です。鍵盤シンセとの原理的な違いは息と口でコントロールするため

であり、より「歌う」のに近い演奏ができることです。逆に言うとこれらの特徴を活かさなければウインドシンセを使う意味は全くないということです。鍵盤で弾いた方が手っ取り早いものね。

1.音量のコントロール

 音量をだんだん大きくする(クレッシェンド)、小さくする(デクレッシェンド)は鍵盤楽器ではホイール等を使っても微妙なニュアンスをつけるのはとても難しいですが息でのコントロールなら簡単です。大きな音と小さな音のメリハリをつけて特徴を活かした演奏するよう心がけましょう。またジャズ系フレーズではしばしば下の様な吹き方をする場合があります。これも鍵盤楽器ではできない表現です。

 

2.ピッチベンド

 これも鍵盤では難しい表現です。噛む強さで安定したピッチを維持するのはなかなか難しいですが、ぜひマスターしましょう。マウスピースをリードタイプにして、設定をタイトリップ奏法にします。適当な強さでリードを噛み、一定の音程で吹き続けられるようになるまで練習します。これができたらどの程度噛む/ゆるめると、どれだけベンドがかかるか確認しながら感覚を身につけます。ベンドを活かすフレーズとしては例えば下のものがあります。

 

3.ビブラート

 ビブラートは音源側でモジュレーションをONにすればOKです。モジュレーションコントロールをホイールに割付て操作することができます。初心者はとりあえずこれで良いと思います。上級者の場合はリップでピッチをコントロール出来るWX5の利点を活かし、サックスのように「非常に細かいピッチベンド」としてビブラートを表現できます。またはフルートのように息の量でビブラートをかけることもできます。この方式なら音源の設定にとらわれず自由な深さ・速さのビブラートがかけられます。ただし初心者にはかなり難しいのここでは省略します。

 表現力の向上について基本的なところは以上とします。より高度な表現については後々追加していきたいと思います。なおベンドやビブラートについてはサックス奏者である内桶氏の「内桶好之のホームページ」の中の「サックスよもやま話」にとても詳しい解説があり参考になります。

2003.8月追記:多少内容が重複しておりますがJWSAの記事として”ウィンドシンセ奏法入門”を書いておりますのでそちらもご覧下さい。)

Nov.21.1999

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