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とりあえず管楽器経験が無い人向けに、とにかく音を出して演奏するのに必要な基本的奏法を紹介します。(2003.8月追記:多少内容が重複しておりますがJWSAの記事として”ウィンドシンセ奏法入門”を書いておりますのでそちらもご覧下さい。)
きちんと接続されていればとりあえず鳴るのが電子楽器の強みです。息を吹き込めば、音が出るはずです。出ない場合、接続と設定を確認してください。音程は一定していますか?ピッチベンドがかかってしまい、安定しないようでしたら、WX5のマウスピースをリコーダータイプに変えてください。
あまり持ち方にこだわらなくても良いですが、基本としてはソプラノサックスと同じ持ち方が最も理にかなっていると思います。
本体背面にストラップ用のフックがありますので、これにストラップをかけ、首から吊します。高さは顔がわずかに下を向いた位置(呼吸が一番楽な姿勢)にしたときにWX5の先端が唇に触れる程度で良いと思います。次に右手親指を本体背面下のフックにかけます。ストラップを支点に、口と、右手親指の3点でしっかりWX5が固定されるようストラップの高さを調節してください。その際あくまでも呼吸が楽な姿勢になるように調節してください。最後に左手親指を本体背面上のオクターブキーの真ん中にのせ安定を増します。なお口と右手親指で楽器を支えるといっても、がっちり噛んだり、ぎゅっと握ったりして楽器を固定するイメージではありません。あくまでも支えるだけです。
どのようにくわえても良いのですが、掲示板に寄せられた意見をまとめると、マウスピースの種類によって多数派が変わるようです。
サックス的なくわえ方(リード付きマウスピースくわえ方の多数派)
※この項については、掲示板過去ログ7のNo.1386からのご意見を参考にさせていただきました。感謝>TAICHIさん、名前さん、MINさん、K.Kさん、ダブちゃん、magroさん、phantom4 さん、よしめめさん。
いよいよドレミファソラシドです。WX5の運指はとても簡単で小学校で習ったたて笛に毛の生えた様なものです。運指の設定は購入時のまま(サックスA)とすると、左手の小指をのぞいて全部押さえればド。あとは下から一本づつはなして行けばドレミファソラシです。上の「ド」は全て離すのではなく、左中指だけを押さえます。これでドレミファソラシドが吹けました。オクターブ下げる/上げるには、表側の指は同じで、左手親指でオクターブキーを押します。簡単に7オクターブの音階を操れます。半音を出すには、それぞれの音の運指に加え右手人差し指のすぐ上にある長いキーを一緒に押します。これを押すと全ての音が半音あがります。単純明快ですね。また、サックス経験のある人ならば運指表を見なくてもすぐに演奏できるでしょう。
最も基本的な運指をまとめた運指表はコチラを参照ください。基本的にはこの運指表さえ覚えれば間に合います。何か曲を練習していて、どうしても運指が間に合わない、ということがあったら取扱説明書を見てよりやりやすい運指(=換え指)があるか確認すると良いでしょう。なお運指をフルート準拠にする設定も可能です。小指に多少慣れが必要ですが比較的よく再現できているようです。
音階ができれば演奏は楽しめるのですが、管楽器として基本中の基本テクニックが2つあります。簡単ではありませんがこれだけは必要ですのでぜひ練習してください。
その1.タンギング
音を出したり、止めるときに使います。管楽器全てにおいて必須の技術です。舌(=toung)つきとも言います。音を出す時、息だけで「フー、フー」とやると、音の出始めがぼやけてしまいます。止めるときもしっかりと止まらないためリズム感が無くなってしまいます。これを避けるために音を出す/止めるときに舌で息の流れをピタッと止めるのがタンギングです。
WX5をくわえた状態で「トゥーフッ、トゥーフッ、」とやってみてください。「フッ」の時に、舌でマウスピースを軽く触るような感じで息の出口を止めます。「トゥ」の時に舌を離し、一気に息を吹き込みます。
これで立ち上がりの鋭く、リズム感のある演奏が出来るようになります。音の間に休符が無いときは「トゥー・トゥー」となります。
その2.呼吸法(腹式呼吸)
WXは軽く息を吹き込めば鳴りますが、長く息を出したり、安定した音を継続して出すには腹式呼吸法を使って息を出すことが必要です。一晩でできるようになるものではありませんが、腹式呼吸をせずに長時間演奏すると体をこわしますので常に腹式呼吸を心がけて練習してください。
具体的には息を吸うと同時にお腹(胸ではない)を出来るだけ膨らまします。そして「フー」の口の形でなるべくゆっくり息を吐くのですがこのときお腹に力をいれ、膨らましたお腹をできるだけ膨らませたままで息を出します。くしゃみをするとき、お腹に力をいれて「ハックション」とやりますよね?あの力の入れ方でなるべくゆっくり息を出すのです。これができれば長時間一定のスピードの息を出し続けることができるようになりますので長いフレーズもバッチリです。
タンギング、腹式呼吸についてはサックス奏者である内桶氏の「内桶好之のホームページ」の中の「サックスよもやま話」にとても詳しい解説があり参考になります。
Nov.21.1999作成、Mar.18.2002最終更新
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