HOME >VL70-m練習帳>音色編集>Analog Editorリファレンス |
|
Analog Editor勝手にリファレンス
AnalogEditorには使用説明書が付属していないので勝手に作ってみました。ただし実際に使った経験に基づいて作成しましたので正確な解説でないところがあるかもしれません。気づかれた方はご指摘ください。また作成する音色はリードパートをWXで演奏することを前提としています。
AnalogEditorを起動すると下図の窓が開きます。全ての操作はここから行います。他にメニューバーにFileとMIDIの項目がありますが、これら設定については添付の「お読みください」に解説されていますのでここでは省略します。
VCO
音を出す発信器の役割をする、最も基本の項目です
- Feet
- 音の高さを決める。数値1ごとに半音ずつ高く/低くなる。12の倍数にしてオクターブを設定することが多いと思われる。
-
- Detune
- 全体の音程をごくわずかにずらす。-で低くなり+で高くなる。変化幅は最大最小値間(-16〜+16)で約12セントとごくわずかである。VCOがひとつしかないVL70-mを一台で使う分にはあまり意味はないが他の音源と音を重ねるようなときは有用か。
-
- Wave
- 音色の波形を決める。Saw(鋸波・左)、またはSquare(矩形波・右)が選択可能。最も基本かつ重要な項目で極端に言えばここだけ設定すれば後は不要。
-
- Level
- 音色の音量を決める。
-
VCF/VCA
音色と音量を加工する項目です。上段がVCF(音色)、下段がVCA(音量)です。
(VCF)
- Cutoff Freq
- フィルターでカットする周波数を設定する。+にするほど明るく、-ほどこもった音になる。
-
- Resonance
- Cutoff Freqでカットした付近の倍音のレベルを上げる。0が最も素直な音で、+にするほど「ビョー」という音になる。ほどほどにかければヌケの良い音が得られる。
-
- Filter EG amount
- 後述VCA項目(Attack,Decay,Sustain,Release)で設定した音量変化の時間にあわせてCutoff Freqを時間的に変化させる。VCAとResonanceが適切に設定されていれば音の立ち上がりや減衰に合わせ「ミョォ〜〜ン」と音色が変化する効果が得られる。
-
- Amp. EG amount
- マイナス側に設定することでWXを吹くのをやめても持続して音が出るようにになる。減衰もしない。通常のWXでの演奏では設定不要。(初期値32のままで良い)
(VCA)
- Attack
- WXを吹いてから最大音量になるまでの、音の立ち上がりの速さを決める。リード楽器としては通常最大値16が妥当。
-
- Decay
- Attackで設定した最大音量になってからSustainで設定した音量に下がるまでの時間。
-
- Sustain
- Decayで設定した時間後の音量。Susutin/Decayとも-10程度にするとピアノのような減衰音になる。逆にSusutin/Decayとも+10程度にするとアクセントが付いた音色になる。ただしスラーのときもアクセントがついてしまうのでこれを避けるにはPortamento(後述)を+1以上に設定する。
-
- Release
- WXを吹くのをやめてから音が消えるまでの時間を設定する。
-
Pitch
演奏中の音程変化についての項目です。
Portamento
- ポルタメント(音と音の変わり目の音程変化の速さ)を設定。
0で効果なし、+にするほど遅くなる。あまり大きくするとまともに演奏できなくなるが、+1〜3程度にするとアナログシンセっぽいウニウニ感が出て良い。
-
- PEG
- 音の立ち上がりの音程変化量ともとの音程にもどるまでの時間を決める。
- Initial level:音程変化量の設定。 +で高く、-で低く。
- Decay:本来の音程になるまでの時間の設定。 -で長く、+で短い。
- 効果音は別にして通常のリード演奏ではDecayを最大値近くにしないと音の変わり目がはっきりしない。Initial levelは好みで変化させる。0は素直な音で、±どちらも値を変えるほど音の変わり目にアタック(アクセント)がつく。またInitial levelを大きくするとなぜか音が裏返る確率が高くなる。VLの特徴かもしれない。Initial levelでアタックをはっきりさせるとレガートな演奏ができなくなるのでこのような場合はPortamentoを+に設定する。
-
- Vibrato
- ビブラートの速さと深さを設定する。
- Speed:ビブラートの速さ(周期)
- Depth:ビブラートの深さ(音程)
- MIDIパラメータとしてモジュレーション情報を動かしている。モジュレーションホイールを使わない場合ここで指定した深さと速さで自動的にビブラートがかかる。WX5のリップセンサーまたはホイールでのモジュレーションをコントロールではDepthのみコントロールされSpeedはここで指定された値から不変。裏技としてSaw波においてSpeedを最大値16にすると高速でピッチ変化するため結果的にスクリームやグロウルをかけたような荒れた音く効く。
-
データの保存と加工
Analog Editor単独では作った音色の保存ができないのでExpert Editorで保存します。Analog EditorとExpert Editorを同時に起動しておきます。Analog Editorで作った音色は自動的にクリップボードにコピーされているので、好きな音色に調節したところでExpert Editorに切り替え、音色ライブラリの任意の番号にペーストすると「Saw」または「Square」として入力されるのでExpert Editorのファイルとして保存します。音色の細かいエディットはExpert Editorで行います。Analog Editorから転送したままではブレスコントローラが無効でありここの設定をしないと音量コントロールさえできないのでコントロールの編集は必須です。
Dec.05.1999作成、June.15.2002改訂 Mar.28.2008最終更新