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VL70-mにはプリセット1,2、計256種類の音色がプリセットされていますが、VL70-mは鍵盤での演奏やギターシンセ音源として使用することも想定して設計されているため、全ての音色がWX5での演奏用にセッティングされているわけではありません。また自分の欲しい音が無いと思うこともあるでしょう。そんな場合のために、VL70-mでは自分好みに作り変えた音色を70種類保存することができます(インターナルメモリ64種+カスタムメモリ6種)。音色をいじるというと難しいことのように思えますが、いくつかの決めごとを覚えてしまえばあとはそれを組み合わせていくだけなので、やってみると意外と簡単だったりします。案ずるより生むが易し。まずは下の通り音色編集を始めてみましょう。なお音色編集にはVL70-m本体だけで行う方法と、パソコン/専用ソフトを使って行う方法がありますが、この頁ではより簡単な前者の説明をします。またWX5からはブレスコントロール(BC)を出力している(ディップスイッチ左2,3の設定でB/Cが選択されている)ものとします。
最初の一歩としてWX5用にセッティングされていなかった音色をWX5用で演奏できるように編集してみます。VL70-mの音色プリセット1-087「Old Mini」を選択してください。いわゆるアナログシンセ的なシンセリードの音です。シンプルなだけにいろいろな曲で使えそうです。しかしこの音色は鍵盤シンセでの演奏用に作られたためか、WX5の標準設定(BCを出力)では息による音量調節ができません。参考にプリセットのままでWX5で演奏してみました(oldmini00.mp3 168kb)。音量調節ができないのでぶっきらぼうな演奏ですね。そこでこの音色をブレスで音量を調節できるようにします。
ではこのままWX5を吹いてみてください。音量調節ができるようになりました。この状態で先ほどと同じ曲を演奏してみます( oldmini01.mp3 187kb)。演奏にだいぶ表情がつきますね。いってみればこれだけの操作で使える音色がひとつ増えたことになります。
この一連の操作で何をやったかというとAmp(=音量)をVEL(ベロシティ)情報でコントロールする設定になっていたのを02(=ブレス)でコントロールするように変えた、ということになります。
このままでは別の音色を選択すると編集した音色は消えてしまうので、編集結果をVL70-m本体のインターナルメモリ(Int)に保存します。
これで保存完了です。電源を切っても編集結果は保持されます。なお保存先の番号に保存されていたInt音色は上書きされて消えてしまうので注意してください。あらかじめ消しても良いInt音色のNo.をメモしておくと良いでしょう。
さてこれだけでも充分使える音になりましたが、この音色をもう少しいじって、音に広がりを出してみます(コーラスのエフェクトをかけます)。
音に広がりが加わって、生々しさが緩和されます。
何をやったかというと、コーラス効果をかけるエフェクターにいままで信号を全く送っていなかった(ChoSend=000)のを、少し送るようにした(ChoSend=020)というわけです。
さらに音に個性をつけるため、強く息を吹き込んだときにブレスノイズが加わった荒れた音になるようにしてみます。少し操作が増えますが、とにかくやってみてください。
息を強く吹き込むと、音にノイズが付加されて荒い叫んでいるような音になります。
息(CC No.=02)でBnz(=ブレスノイズ)が、思いっきり強く吹いたときだけ(Curve=+16)最大+60の量付加されるようにした、というわけです。
この状態でまた演奏してみます。( oldmini02.mp3 198kb)・・・まあ、この音が好みかどうかは別にして、設定をちょっとといじるだけで音が大きく変わることがわかっていただけると思います。自分で音色を作れるのがシンセサイザーの醍醐味ですから是非自分だけの個性的な音色づくりに挑戦してみてください。
音色編集についてより詳しくはコチラで紹介していきます。また当サイトの「音作り実験室の過去ログ」も参考になります。また、音色編集についての質問・投稿は現在稼働中の「音作り実験室」をご利用ください。
Jan. 22. 2001作成 Mar.22.2008最終更新
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