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ヤマハ(株)が製造するウインドミディコントローラ(WIND MIDI CONTOROLLER)です。
(写真は限定カラーモデルWX5B)
サックスに近い感覚でMIDI音源を鳴らして演奏するコントローラで、ウインドシンセサイザーとも呼ばれます。ウインドシンセサイザーにはWX5の他にLyriconやAKAIのEWI等がありそれぞれ特徴があります(WXとEWIの違いについてはこちらを参照)。いずれも一般的な鍵盤型シンセサイザーでは不可能な管楽器的表現が可能です。その中にあってWX5には「電子楽器でサックスを再現する」というコンセプトを感じます。
WX5は1998年4月にWX7,WX11に続くWXシリーズ三代目として発売されました。(先代2機種は既に生産終了となっています。中古は割と出ています。)
WX5のバリエーションとしては、限定カラーモデルのWX5W(パールホワイト)、WX5B(トランスルーセントブルー)が1999年6月に発売され、2000年冬まで販売されました。色以外の機能・価格の違いはありません。カラーバージョンが欲しい場合現在は中古を探すしかありません。
WX5の公式の仕様についてはYAMAHAの WX5製品情報 をご覧ください。なおWX5B/WX5Wの写真を含む旧・製品情報もありります。(またWX5および旧型のWX7、WX11のスペック・写真等はYAMAHAによる比較一覧表を参照ください)
WX5はあくまでコントローラーですので音を鳴らすには別に音源が必要です。MIDI信号を扱えるものであればとりあえず音が出ますが、現在のところYAMAHAではより管楽器的表現が可能な音源として同社のVL70-mを推奨しています(参照:YAMAHAのVL70-m製品情報 )。推奨音源だけあってWX5との相性がよく、セッティングも楽です。シンセやMIDIが全くわからないという方はVL70-mをいっしょに揃えるといろいろ悩むことが少なくて済みます。このページではVL70-mとの組み合わせを中心にその他音源との組み合わせについても模索していきたいと思います。
なおWX5,VL70-m製品に付属するマニュアルのオンライン版(PDF)がYAMAHAのManual Libraryから無料で入手可能です。VA音源についての解説 (YAMAHA : VA音源講座)もあります。購入を考えている方はご一読をおすすめします。
本体構造・コントロールの概要は以下の通りです。
9年程使用してきた経験からWX5の全体としての感想をまとめると、WX5は非常に良くできたコントローラーであると思います。オクターブキーをはじめ各キーの操作性はすばらしいですし、各種センサー感度調整やMIDI出力の選択の幅が広いなどカスタマイズ性も充分で多機能、故障やトラブルも少ないです。外装やキーがが全てプラスチックなので、ちょっと見ただけ・触っただけでは少々安っぽく感じることもあるかもしれませんが、決してオモチャではなく、プロの使用に耐える高度な音楽表現が可能な能力を持っています。もちろん「吹けば誰でも鳴る」ので初心者でも充分楽しめますし、サックス奏者の方は夜間の運指練習にも役立ちます(ここらへんのコンセプトのバランスのとりかたはさすがYAMAHA製品です)。そして鍛錬を積めば一つの独立した楽器(決してオモチャでも、サックスの代用品でもなく)としてすばらしい音楽を奏でるでしょう。ぜひ一度WX5を吹いていただきたいと思います。
Nov.21.1999作成、最終改訂Mar.16.2008
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