トップページ > 記事閲覧
XV5080をウィンドシンセ用にエディット
日時: 2007/01/28 18:26:10
名前: K-T

実験室復活おめでとうございます。
以前よりVL70mのエディットなどは参考にさせてもらってました。

ちょっとまえにローランドのXV5080をウィンドコントローラーに対応させるセッティングを模索してみたのですが、かなり深い構造まで理解せねばならなく大変でした。
結果的には相当面白いことができることが分かったのですが、マニュアルにはウィンドコントローラー用のセッティングなどは記載されていないので、私の方で備忘用にメモってまとめたものを公開させていただきます。持っている方は活用していただけたらと。
*EWI、WX共に対応可能です。


<ウィンドコントローラに対応した音源にするために>
エクスプレッションCC#11で
 ・音量をコントロールする。
 ・フィルター(カットオフ、レゾナンス)をコントロールする。
 ・ピッチをコントロールする(音量の強弱に合わせて若干ピッチを上下させて不安定感を出す)

基本的に上記3つのパラメータをウィンドコントローラーからブレスで操作し、なおかつ感度(変化量)はそれぞれ独立してセッティングできるようにする。


<作業>
1:音色にプログラムされている持続変化を切る。
使いたい音色を選んだ後、TVF・TVAエンベロープの項目で持続音に対して変化がつけられている場合はなくす。音量が一度立ち上がった後で下がってしまったり、パッドのようにフィルターが開閉するものは一定パラメータを持続し続ける形に整える。
また、音色によるがアタックタイムを入れたほうが(+5前後)レガートで吹いたときにボツボツと硬い音が入らずに滑らかになる。
リリースタイムも適度な値にする。15〜17程度入れておくと、レガートで吹いたときに若干前の音が重なってつながりが滑らかになる。

TVAエンベロープのセッティング画面へ
・[TVA(F4)]を押す。
・[TVA Env(F2)]を押す。

TVFエンベロープのセッティング画面へ
・[TVF(F3)]を押す。
・[TVF Env(F2)]を押す。

編集が終わったらEXITボタンを押して、階層から抜け出る。


2:各種パラメータを登録する。
マトリックスコントロール画面で各種コントロールのセッティング。
・[LFO&Ctl(F5)]を押す。
・[Control(F3)]を押す。

注意:[LFO&Ctl]の階層に入っても[Cotrol]の項目が表示されないときはモードが違うので、一度抜けた後に下記の手順を行う。
・[LFO&Ctl(F5)]を押す。
・[→Tone 1(F6)]を押す。
・[Control(F3)]を押す。

→マトリックス・コントロールという画面になる。
ここでの設定により、特定の情報(各種コントールチェンジやピッチベンド・ベロシティーなど)を受信したときに、様々なパラメータを同時にコントロールさせることができる。
パラメータは1ソースに対して5種類まで登録可能。これが計4つある。

・ソースにエクスプレッションCC#11を割り当てる。*ソース=元となるコントロール情報。
[Source]を"11:EXPRESSION"に。

・[Destination]の項目に各種パラメータを入れてゆく。*ディスティネーション=コントロールするパラメータ。
 [Sens]は変化量(感度)の設定。マイナス値で変化が逆転する。
一例(Destination:Sens)
CUTOFF:50
RESONANCE:10
PITCH:10
これでエクスプレッションCC#11を受信したときに、カットオフ・レゾナンス・ピッチも変化するようになる。
それぞれの変化量はSens側の値で決定。
*もともとCC#11は音量変化のためのパラメータなので、上記パラメータに加えて音量もコントロールされる。

マトリックス・コントロール画面をまとめるとこんな感じ。<>内がセッティングしたもの。
Matrix Control1
Source <98:SYS-CTRL1>
Destination Sns→Tone
<CUTOFF> :<+50>→○○_ _
<RESONANCE>:<+10>→○○_ _
<PICH> :<+10>→○○_ _

○○_ _となっている部分がトーンごとのオン・オフ機能。トーンごとの有効・無効が選択できる。○が有効で_が無効。
Rで位相反転(雰囲気は変わるがパラメータによっては発音しなくなることがあった)


<注意:CC#02について>
マトリックスコントロールにブレスコントロールCC#02を登録することも可能だが、エクスプレッションCC#11のような音量変化は得られませんでした。これは[Destination]に登録可能な"LEVEL(音量)"の仕様が、すでに出ている音に対してさらにLEVEL値を加算するアフタータッチ的な構造になっている為ではと思われます。

・音源側にCC#02を登録しておき、ウィンドコントローラー側はCC#11を送信せずにCC#02のみを送信した場合の音源の反応。
→まずウィンドコントローラーで指定した値のベロシティー値で発音、さらにその音に対してボリューム変化が加えられる。
なので、音量変化はほとんどつけられない。特に立ち上がりのコントロールはこの仕様では不可能っぽい…。

でした。
メンテ

Page: 1 |

Re: XV5080をウィンドシンセ用にエディット ( No.1 )
日時: 2007/01/29 20:26:37
名前: K-T

*ひとつ訂正です。

マトリックスコントロールのまとめ画面が説明と違っていました。

Source <98:SYS-CTRL1>    →   Source <11:Expression> 
Destination Sns→Tone
<CUTOFF> :<+50>→○○_ _
<RESONANCE>:<+10>→○○_ _
<PICH> :<+10>→○○_ _


右が正しいです。98番はシステムコントールです。システムコントロールを使ってデ
フォルトでウィンドコントローラー用の音源にしてしまう手法とかも模索していたので
ちょっと混ざってしまいました。
システムコントロールは全パッチに適用されるみたいです。なのでプリセット音色も含
めて全ての音色のセッティングが変更されると思ってください。
メンテ
Re: XV5080をウィンドシンセ用にエディット ( No.2 )
日時: 2007/02/17 11:40:16
名前: Kirino

K-Tさん貴重な情報ありがとうございます。
ローランド系音源は実はかなりイイにもかかわらず
JWSAスタッフには何故かローランドユーザーがいないということで
ウインドシンセのためのローランド系情報が極端に少ないという現状でしたので
大変参考になります。

有償ですけど、Patchman musicではローランド系音源の為のウインドシンセ音色を販売していますね。
http://www.patchmanmusic.com/all_roland_banks.html
(個人的には機会があればハーフラックのJV-1010とかXV-2020あたり欲しいなあ・・・と思ってます)
メンテ

Page: 1 |

題名 age (スレッドをトップへソート・推奨)
名前
E-Mail
URL
コメント中には上記URLと同じURLを書き込まないで下さい
パスワード (記事メンテ時に使用)
コメント

   クッキー保存