JWSA & WX5 workbook > 音づくり実験室

EWI4000s version 2 日本語訳(仮公開)

[戻る]
Kirino 2006/07/19(水) 20:57:10
EWIエディターの翻訳をしてくださったKuniさんが、
EWI4000s ver.2.0の追加機能のマニュアルも翻訳して下さいました。

後日もう少し体裁を整えて、正式にHPにアップしますが
(ちょっと今作業時間が無いので)とりいそぎこちらに内容をUPします。


重ね重ね、Kuniさんに感謝です。!




EWI4000s v2.0マニュアル追記版
------------------------------------
page1

この追記版について

EWI4000sのOSはアップグレード可能で、工場出荷後に新しい機能の追加と既存機能の変更ができる。
私たちはあなた方のEWI4000sをより良くするために努力を続けている。
そのため、リファレンスマニュアルは最新機能を完璧に反映したものにはならない。

ユーザインターフェースに関する全ての変更(つまりユーザに見えるもの) はこの追記版に記されている。
内部処理の最適化、バグフィックス、その他のユーザに見えない部分の変更はこのドキュメントには含まない。
この追記版はリファレンスマニュアルが出版された時点からバージョン2.0までの全ての変更点をカバーしている。
バージョン2.0はEWI4000sに多くの機能を追加する。
これらの新機能はEWIのパフォーマンスとMIDIコントロール性を大きく拡張する。
いくつかの新機能にはメニュー構成や他の機能の働きを変更するものがある。
このマニュアルを全て注意深く読んでほしい。
またEWI4000sバージョン2.0ソフトウェアによって追加された柔軟性を体験している間にも参照してもらいたい。
多くの新機能はEWIのメニューを拡張することにより実現されている。
新しいメニュー項目の全ては[SETUP]ボタンによってアクセスできる。
これらの機能をより簡単に使用できるように、私たちはメニュー構成を変更した。
以前のバージョンでは、[MENU]を押すと“Ad”調整メニューから開始された。
新しいソフトウェアは前回操作時の最後のメニューを記憶するようになっており、そこから編集を開始し、迅速にパラメータを変更できるようになった。
[MENU]を押すと直ちに編集アイテムに行きつくことができるだろう。

新しいGlobal Command

All Notes Off - [SETUP]を押すといつでもAll Notes Offメッセージを送信する。
これはEWI4000sからの全ノート出力を停止する - All Notes Offメッセージはノート詰まりからの復旧に使用できる。

MIDI Panic - [FX] と [LEVEL] を同時に押すとMIDI Panicメッセージを送信する。
これは使用中のMIDIチャンネルの全てのコントロールリセットと、全てのMIDIノート(0-127)に対するAll Notes Offメッセージを送信する。

------------------------------------
page2

メニュー構成
下図にバージョン2.0の新メニュー構成、パラメータの設定範囲、デフォルト値を示す。

メニュー項目は【濃い灰色】
サブメニュー項目は【灰色】
サブメニューオプションは【薄い灰色】

この構成を理解してほしい、そしてこの追記版を通してバージョン2.0での変更や新機能をより理解を深めるために時折参照してほしい。


************** 表は省略 ***************


------------------------------------
page3


************** 表は省略 ***************

------------------------------------
page4

オクターブ・モード
オクターブ・モードにおける新機能により[OCT]ボタンを使用して任意の音程間隔を設定できるようになった。
これは[OCT]ボタンをMIDI コンティニュアス コントロール (CC)の送信に使用するということである。

オクターブ・モードの設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して “Oc” (Octave) メニューをディスプレイに表示させる。
・“Oc”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるオクターブ・モード・オプションを選択し、使用できる。

追加されたオクターブ・メニュー・オプション:

OF - (off)
[OCT] ボタンを無効化するには‘OF’ を選択する。
無効化されている場合、演奏中に[OCT]ボタンを押しても何も起こらない。

Oc - (octave) - デフォルト値
通常のオクターブ・モード使用時は‘Oc’ を選択する。これはデフォルトの設定である。
演奏中に[OCT]ボタンを押すと、EWI4000sは2ボイス目を演奏中の音階の1オクターブ下で発音する。

In - (interval)
Octave Mode (interval)の使用時には‘In’ を選択する。
オクターブ・モードが‘In’に設定されている場合は、演奏中に[OCT]ボタンを押すと、EWI4000sは2ボイス目を演奏中の音階と一定の間隔で発音する。

INTERVALオプションの使用 :
1. 音階を演奏してホールドする。
2. 音がなっている間に[OCT] ボタンを押す。
3. 他の音階を演奏する。以上2音の間隔がINTERVAL演奏時の基音と2音目の間隔となる。

------------------------------------
page5

[OCT]ボタンにおけるコンティニュアスコントロールについて:

1. オクターブ・メニューで ‘CC’ を選択。
 [SETUP] と [TRANS]ボタンの下の2つのLEDが点滅する。

2. [TRANS]ボタンを長押しすると、以下のサブメニューが表示される:

CONTROLLER NUMBER:
ここでは[OCT]ボタンが送信するMIDIメッセージのコントロールNo.を設定する。
送信したいMIDIコントロールと同一のコントロールNo.を設定する。

DATA :
ここでは演奏中に[OCT]ボタンが押された時に送信されるコントロールデータの値を設定する。
EWI4000sはスタンダードなMIDIの値である00-127を送信できる。
100以上の値は下2ケタをディスプレイに表示し、2桁の間にドットが表示される。

LATCHING :
ここでは[OCT] ボタンをトグルするのか、オンオフとして使用するのかを定義する。
‘ON’に設定した場合、[OCT] ボタンはボタンを押すとオンとなり、もう一度ボタンを押すとオフとなる。
‘OF’に設定した場合、[OCT] ボタンはボタンを押している間だけオンとなり、ボタンを離すとオフとなる。

3. [TRANS]ボタンが押されているとき、[HOLD] と [OCT]ボタンを‘Cn’、‘dA”、 “LA”の間の行き来に使用できる。
編集したいパラメータを選んだら[TRANS]ボタンを離す。

4. スクリーンにパラメータの値が表示され、[HOLD] と [OCT]ボタンによって変更できる。

5. サブパラメータを抜けて、サブメニュー項目を選択するには[TRANS]ボタンを長押しする。

6. [SETUP]ボタンを押して編集モードから抜ける。

dn - (preset down)
オクターブモードが‘dn’のとき、[OCT]ボタンはPreset Down (値-1)として働く。

CC - (コンティニュアス コントロール)
このオプションは[OCT]ボタンをMIDI コンティニュアス コントロール (CC)データ送信のために使用可能とする。
CC番号、送信する値、[OCT]ボタンをトグル/オンオフするかを設定できる。

------------------------------------
page6

ホールド・モード
EWI4000sのホールド・モードの機能性はいくつかのオプション追加によって拡張された。

ホールド・モードの設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して “Ho” (Hold) メニューをディスプレイに表示させる。
・“Ho”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるホールド・モード・オプションを選択し、使用できる。

追加されたホールド・モード・オプション:

OF - (off)
[HOLD]ボタンを無効化するには‘OF’を選択する。
演奏中に[HOLD]ボタンを押しても何も起こらない。

Le - (Hold Mode, legato) - デフォルト
Hold Mode (legato)を有効化するには‘Le’を選択する。
[HOLD]ボタンを押すとモードオンとなり、もう一度[HOLD]ボタンを押すとモードオフとなる。

LEGATO HOLD MODEの使用法:

1. Leモードでノートをホールドするために、まず[HOLD]ボタンを押す。

2. [HOLD]ボタンを押した後、最初に演奏した音をホールドする。
ホールドした最初の音に続いて演奏した各音は通常の状態(各音の最後にノートオフメッセージが付く)で発音する。ホールドされた音はフレーズの最後で息を止めるまでホールドされる。

3. 新しいフレーズをスタートすると、そのフレーズの最初の音が新たにホールドされる。

nL - (Hold Mode, non-legato)
Hold Mode (non-legato)を有効化するには‘nL’を選択する。
演奏中に[HOLD]ボタンを押すとモードオンとなり、もう一度[HOLD]ボタンを押すとモードオフとなる。

NON-LEGATO HOLD MODEの使用法:

1. ホールドする音を演奏する。

2. 演奏中に[HOLD]ボタンを押す。

3. ホールドした最初の音に続いて演奏した各音は通常の状態(各音の最後にノートオフメッセージが付く)で発音する。ホールドされた音はもう一度[HOLD]ボタンを押すまでホールドされる。

------------------------------------
page7

Su - (Hold Mode, sustain)
Hold Mode (legato)を有効化するには‘Su’を選択する。
演奏中に[HOLD]ボタンを押すとモードオンとなる。
この機能はレガートモードに良く似ている。
このモードはフレーズの最初にMIDI Sustain pedal onを、フレーズの最後にSustain pedal offデータを外部音源に出力する点がレガートモードとは異なる。

SUSTAIN HOLD MODEの使用法:

1. Suモードでノートをホールドするために、まず[HOLD]ボタンを押す。
このときMIDI HOLD PEDAL CCメッセージを出力する。

2. 音を出す。この最初に演奏した音が内部音源でホールド、サスティンされる。

3. ホールドした最初の音に続いて演奏した各音は通常の状態(各音の最後にノートオフメッセージが付く)で発音する。
ホールドされた音はフレーズの最後で息を止めるまでホールドされる。

UP - (preset up)
UPモードを選択し、サスティンとソステヌート機能が無効化されている場合、[HOLD]ボタンはPreset Up (値+1)として働く。

CC - (コンティニュアス コントロール)
このオプションは[HOLD]ボタンによってMIDI コンティニュアス コントロール (CC)の送信を可能とする。
CC番号、送信する値、[HOLD]ボタンをトグル/オンオフするかを設定できる。

------------------------------------
page8

CONTINUOUS CONTROLLER PREFERENCES FOR [HOLD] BUTTON:

1. ホールドメニューで‘CC’を選択する。
[SETUP] と [TRANS]ボタンの下の2つのLEDが点灯する。

2. [TRANS]ボタンを長押しすると以下のサブメニューが表示される。

CONTROLLER NUMBER:
ここでは[HOLD]ボタンが送信するMIDIメッセージのコントロールNo.を設定する。
送信したいMIDIコントロールと同一のコントロールNo.を設定する。

DATA :
ここでは演奏中に[HOLD]ボタンが押された時に送信されるコントロールデータの値を設定する。
EWI4000sはスタンダードなMIDIの値である00-127を送信できる。
100以上の値は下2ケタをディスプレイに表示し、2桁の間にドットが表示される。

LATCHING :
ここでは[HOLD] ボタンをトグルするのか、オンオフとして使用するのかを定義する。
‘ON’に設定した場合、[HOLD] ボタンはボタンを押すとオンとなり、もう一度ボタンを押すとオフとなる。
‘OF’に設定した場合、[HOLD] ボタンはボタンを押している間だけオンとなり、ボタンを離すとオフとなる。

3. [TRANS]ボタンが押されているとき、[HOLD] と [OCT]ボタンを‘Cn’、‘dA”、 “LA”の間の行き来に使用できる。
編集したいパラメータを選んだら[TRANS]ボタンを離す。

4. スクリーンにパラメータの値が表示され、[HOLD] と [OCT]ボタンによって変更できる。

5. サブパラメータを抜けて、サブメニュー項目を選択するには[TRANS]ボタンを長押しする。

6. [SETUP]ボタンを押して編集モードから抜ける。

------------------------------------
page9

ピッチベンド

ピッチベンドのアップ・ダウンコントロールで独立したMIDI コンティニュアス コントロールの送信が可能となった。
これによって外部音源やソフトシンセに対し、新たな表現力に富んだコントロールが可能となった。
ピッチベンドやその他の任意のMIDI CCメッセージを独立して送信できるようになった。バージョン2.0はピッチベンドアップ・ダウンセンサーそれぞれにこれらを独立して設定できる。

PITCH BEND UPの設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して ‘PU’ (Pitch Bend Up)メニューをディスプレイに表示させる。
・“PU”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるPitch Bend Upオプションを選択し、使用できる。

PITCH BEND UPのオプション:

Pb - (pitch bend) - デフォルト - ENABLED
‘PU’メニューでは、このオプションはMIDI pitch bendメッセージ送信の有効化・無効化を設定する。
無効化されている場合、ピッチベンドアップセンサーは演奏中に使用されてもMIDI pitch bend情報を送信しない。

1. Bend up/downプレートからのベンドアップコントロールを有効にするには[TRANS]ボタンを押す。
有効ならば‘P’と‘b’の間に小さな点が光る。
もう一度[TRANS]ボタンを押すと無効化される。

CC - (コンティニュアス コントロール) - デフォルト CC#48 - DISABLED
Pitch bend upセンサーでMIDI コンティニュアス コントロール (CC)を送信する場合、このオプションを使用する。

1. ‘CC’が選択されているときに、[TRANS]ボタンを押すとMIDI CCデータ送信が有効化される。
有効ならば‘C’と‘C’の間に小さな点が光る。
もう一度[TRANS]ボタンを押すと無効化される。

2. [TRANS]ボタンを長押しするとベンドアップコントローラが送信するMIDI CC番号を確認できる。

3. [TRANS]ボタンを押している間、[HOLD]と[OCT]ボタンを使用して値を増減できる。

------------------------------------
page10

PITCH BEND DOWNの設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して “Pd” (Pitch Bend Down)メニューをディスプレイに表示させる。
・“Pd”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるPitch Bend Downオプションを選択し、使用できる。

PITCH BEND DOWN OPTIONS:

-- 詳しくは操作マニュアル16ページ“Adjusting the Bend Effect”項を参照

Pb - (pitch bend) - デフォルト - ENABLED
‘Pd’メニューでは、このオプションはMIDI pitch bendメッセージ送信の有効化・無効化を設定する。
無効化されている場合、ピッチベンドダウンセンサーは演奏中に使用されてもMIDI pitch bend情報を送信しない。

1. Bend up/downプレートからのベンドアップコントロールを有効にするには[TRANS]ボタンを押す。
有効ならば‘P’と‘b’の間に小さな点が光る。
もう一度[TRANS]ボタンを押すと無効化される。

CC - (control change) - デフォルト CC#49 - DISABLED
Pitch bend downセンサーでMIDI コンティニュアス コントロール (CC)を送信する場合、このオプションを使用する。

1. ‘CC’が選択されているときに、[TRANS]ボタンを押すとMIDI CCデータ送信が有効化される。
有効ならば‘C’と‘C’の間に小さな点が光る。
もう一度[TRANS]ボタンを押すと無効化される。

2. [TRANS]ボタンを長押しするとベンドダウンコントローラが送信するMIDI CC番号を確認できる。

3. [TRANS]ボタンを押している間、[HOLD]と[OCT]ボタンを使用して値を増減できる。

------------------------------------
page11

グライドセンサーコントロール

EWI4000sはグライドセンサーからMIDIコントロールチェンジの送信が可能となった。
このセンサーはMIDIコンティニュアス コントロール送信またはMIDI ON/OFFスイッチとして機能する。
これらの機能を独立して有効化・無効化できる。
スイッチパラメータとしてのデフォルト値はMIDI CC#65(Portamento ON/OFF)である。
コンティニュアス コントロールとしてのデフォルト値はMIDI CC#05である。

注意 - MIDI CCの値を05以外に変更した場合、内蔵音源のグライドは無効化される。

PORTAMENTO CONTROLの初期設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して “Po” (Portamento)メニューをディスプレイに表示させる。
・“Po”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるPortamentoオプションを選択し、使用できる。

オプション:

PS - (pedal switch)
このオプションはグライドセンサーをPortamento On/Offスイッチ(CC#65)や一般的なMIDI On/Offスイッチとして使用する際に設定する。
‘PS’を選択中にスイッチ機能の有効化・無効化、コントローラ番号の変更をお行うことができる。

PEDAL SWITCHの有効化/無効化:

1. ‘PS’を選択中に[TRANS]ボタンを押すと、送信の有効化・無効化が出来る。

2. 有効ならば‘P’と‘S’の間に小さな点が光る。
もう一度[TRANS]ボタンを押すと無効化される。

コントローラ番号の変更:

1. コントローラ番号を変更するには[TRANS]ボタンを押し、[HOLD] と [OCT]ボタンで値を増減する。

CC - (コンティニュアス コントロール) - デフォルト CC#05 - ENABLED
グライドセンサーでMIDI コンティニュアス コントロール (CC)を送信する場合、このオプションを使用する。

1. ‘CC’が選択されているときに、[TRANS]ボタンを押すとMIDI CCデータ送信が有効化される。
有効ならば‘C’と‘C’の間に小さな点が光る。
もう一度[TRANS]ボタンを押すと無効化される。

2. [TRANS]ボタンを長押しするとグライドセンサーが送信するMIDI CC番号を確認できる。
[TRANS]ボタンを押している間、[HOLD]と[OCT]ボタンを使用して値を増減できる。

------------------------------------
page12

キープログラムチェンジ

EWI4000sはキーにプログラムチェンジ情報をアサインし、プログラムチェンジボタンを押しながらキーフィンガリングし、息を吹き込むことによりそれらを送信することが出来る。
バージョン2.0ソフトウェアではプログラムチェンジのアサインに関して2つの異なるモードから選択可能となった。

第一のモードはOF…選択とキーによるプログラムチェンジの送信を不可能とする。
第二のモードはOC…1オクターブの範囲で任意のノートにプログラムチェンジをアサイン可能とする。
たとえば、“G#”をプログラムチェンジ32に設定した場合、全オクターブの“G#”において、プログラムチェンジボタンを押しながらG#フィンガリングで息を吹き込むとプログラムチェンジ32を送信する。
このモードでは、12種類のプログラムチェンジが可能である。
第三のモードはAL(for ALL notes)…フル8オクターブの範囲で異なるプログラムチェンジをアサインできる。これにより96のプログラムチェンジが可能となる。

PROGRAM CHANGEの初期設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して “dP” (Program Change)メニューをディスプレイに表示させる。
・“dP”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるPortamentoオプションを選択し、使用できる。

PROGRAM CHANGEのオプション:

-- 詳しくは操作マニュアル21ページ“Assigning a Program Number to the key note”項を参照

OF - (off)
‘OF’を選択するとプログラムの選択とプログラムチェンジ送信は無効化される。

OC - (octave) - デフォルト
このオプションを選択するとプログラムチェンジの1オクターブの範囲でのノートキーへのアサインが可能となる。
これは異なるオクターブの同じ音階で同じプログラムチェンジが送信されることを意味する。12種類の異なるプログラムチェンジが可能である。

AL - (all)
このオプションを選択すると、全ノートで異なるプログラムチェンジが可能となる。
96種類の異なるプログラムチェンジが可能である。

------------------------------------
page13

EVIフィンガリングモード

EWI4000sは2つのフィンガリングモードを追加した。
これらのフィンガリングAkai EVI(Electric Valve Instrument)のフィンガリングを基にしている。
これらのフィンガリングモードは金管奏者にもEWI4000sの演奏を可能にした。

フィンガリングモードの設定:
・[SETUP] ボタンを押す。
・[HOLD] と [OCT] ボタンを使用して “Fn” (フィンガリング)メニューをディスプレイに表示させる。
・“Fn”を選択した後、[SETUP] ボタンを離す。
・[HOLD] と [OCT]を使用して異なるフィンガリングモードを選択し、使用できる。

フィンガリングモードのオプション:

Ei - (標準的なEWIフィンガリング) - デフォルト
これが標準である。EWI4000sのデフォルトのフィンガリングシステムである。
このフィンガリングは一般的な木管楽器を基にしている。

Ev - (EVIフィンガリング)
これはオクターブローラーをEWIと同方向で使用するEVIフィンガリングモードである。このモードはEWIプレイヤーがブラスタイプのフィンガリングを体験してみたい時に適している。

Er - (EVIフィンガリング…オクターブローラー逆方向)
このフィンガリングモードは実際のEVIの左手首の動き最も近いモードである。
EVIプレイヤーにはこのモードの使用を推奨する。

EWI4000s EVIモード運指表

オクターブシフトローラー"Eu"モード
“0”ポジションは標準ピッチ。

オクターブシフトローラー"Er"モード
“0”ポジションは標準ピッチ。

------------------------------------
page14

************** 省略 ***************

------------------------------------
page15

右手:

右手は3つの“バルブ”およびEVIの1stトリルキーとEVIの3rdトリルキーを操作する。
右手の親指はピッチベンドアップ・ダウンセンサーを操作する。
ビブラートはマウスピースを歯で噛むことで行う。
右手の人差し指、中指、薬指は、トランペットや類似の金管楽器と同様に、3つの“バルブ”キー(keys 8, 9, and 10)をフィンガリングする。
Key 8 に触れると-2半音下げ
Key 9 に触れると-1半音下げ
Key 10 に触れると-3半音下げ
Keys 11 および 12は機能しない。右手小指の置き場所に使う。
Key 13 はEVIの3rdトリルキーに相当する。これに触れると+4半音上げとなる。
Key 7 はEVIの1stトリルキーに相当する。これに触れると+2半音上げとなる。

EVIプレイヤーは2ndトリルキーが無いことに驚くかもしれない。
EVIの2ndトリルキーは以下に説明する何通りかの左手の操作によって同等の機能が実現されている。

左手:
左手はオクターブの操作およびEVIの2ndトリルキー(+1/2音上げ)操作を行う。
また、左手の親指はグライドセンサーを操作する。
プレイヤーは左手でEWI4000sを普通に持ち、普通にキー3と4に常時触れる。
これで快適に保持できる。
キー5は機能しないが、誤操作を防ぐバリアとなる。

キー6はEVIの2ndトリルキーとして機能する。触れると+1/2音上げとなる。
キー3またはキー4を離す、またはキー6に触れる、またはこれらのキーの同時使用により、+1/2音までピッチを上げることが出来る。
これらのキーは加算方式ではない。

キー1はEVIにおけるキャニスターの人差し指キーとなる。これに触れると4度(-5半音)下げとなる。
このキーをいくつかの金管楽器の第4バルブまたはトロンボーンの左手の親指のアタッチメントだと考えるとよい。
キー2は機能しないが、誤操作を防ぐバリアとなる。

塗りつぶされたキーに触れる。
ここにあるフィンガリングのパターンは全オクターブで演奏可能である。

EWI4000s EVIモード運指表
------------------------------------
page16

************** 省略 ***************

------------------------------------
page17

トリルキーとは?

右手での7つのフィンガリングの組み合わせだけで12半音をカバーするには、
オクターブの中間で次の半オクターブの運指を“crossover”させなくてはならない。
右手と左手の両方を同時に変える、2つのクロスオーバーポイントがある。
これらのポイントはオクターブ中間の“G”と“G#”の間。もう一つは“C”と“C#”の間である。
両手の複数の指を同時に変えるということで、5本の指の変更を伴う“C”から“C#”は最も難しい。
これらのクロスオーバーポイントでのトリッキーになりがちな演奏の誤操作防止と、トリル演奏のために、3つの“EVIトリルキー”がある。
トリルキーを使えば簡単、滑らかな運指で様々なノートを鳴らすことが出来る。
そのため、5本もの指を同時に動かす代わりに、“C”から“C#”にトリルすれば、
単純にCをフィンガリングして、“C#”を出すために2ndトリルキーを触れば良い。
どれだけ簡単なことか!
よりEVIフィンガリングモード演奏経験を積むためにも、トリルキーをもっと使いこなしてほしい。
また、トリルキーは「替え指」や「一味違ったパッセージ作成」のために、他のトリルキーや“Valve”キーとのコンビネーションでも使用可能である。

EVIの基本フィンガリング:

ここにまず最初に学ぶいくつかのフィンガリングがある:
左手の親指を2つのローラーの間において、キー3と4のみに触れると“C”が発音する。
キー3と4は通常は常時押さえるキーであるため、これは“open” フィンガリング (バルブを抑えない)であると考えられる。

次に左手人差し指でキー1に触れると、“G”が発音する。
3つの右手“Valve”キー8、9、10を使用し、CまたはGから下がっていく。
Cから下がってのフィンガリングにおいてAbが発音できる。
AbからGへの移動は単純に左手の人指し指を触れると同時に、右手の指すべてを離すだけである。

次にC#へと落としていく。
C#からCに移動するときは、左手の人指し指と右手の指すべてを離すと同時に、左手親指を次のオクターブに移す。

全てのフィンガリングはどのオクターブにおいても同じである。(オクターブローラーは除く)
右手のフィンガリングはトランペットのミドルCからCあたりの下の方のオクターブと同じである。
たとえばC#は常にキー8、9、10で演奏する、Dは常にキー8、10で演奏する、、、など。
この1オクターブを学習するだけでこの楽器のほとんどの発音域をマスターできるのである!

** EVIフィンガリングの開発に関して、Patchman Music(www.patchmanmusic.com)のMatt Traumに感謝する。

追加発言
■ お名前(ペンネーム可。短めに。)
  
■ メールアドレス(省略可、半角で入力)
  
■ ホームページアドレス(省略可、半角で入力)
  
■ 発言(エラー時再送信禁止)
  ←解決時は質問者本人がここをチェックしてください。
  
  

WwwLounge Ver2.16
JWSA & WX5 workbook