JWSA & WX5 workbook > 音づくり実験室

EWI3020mでスクラッチ!!(ブレスで音程をコントロール)

[戻る]
ぎあ [E-Mail] 2002/05/13(月) 23:14:21
「スクラッチ」とはアナログレコードを指でこすり付けるような動作でターンテーブルを前後に回転させ、
そこから出るノイズ音を積極的に楽器音の様につかうテクニックで、プロレベルになれば「神業か!?」と
思わせるほど素晴らしいグルーブを生み出します。
これは本来ターンテーブルを使う“DJ”の皆さんのモノでしたが、サンプラーが登場してからは、
このスクラッチ音を簡単に手に入れることができ、MIDIを使ってコントロールすることが出来るようになりました。

こういった状況下で、すぐにウインドシンセで「スクラッチ」を鳴らしたのが、かのマイケル・ブレッカーです。
マイケル氏が参加したステップス・アヘッドというバンドの「ステップス・アヘッド・ライブ」(ビデオ/DVD)では、
「これでもか!」と様々な音色を鳴らしながらソロ・パフォーマンスを展開しているのですが、その中でマイケル氏は
「キュッ!キュッ!」という音に合わせて首を前後に動かし、「スクラッチ」音をコントロールしていました。

僕もコレを真似したくて、以前持っていたカシオのFZ-1GXというサンプラー(元スクェアの和泉さんも
使っていたヤツ)を使って、そこに録音した音をEWI1000+EWV2000でコントロールしようと試みましたが、
残念ながらうまくいきませんでした。
理由はスクラッチ音の入ったサンプリング波形そのものが、“ターンテーブルを回す“という演奏状態を
収録したものであり、それをEWIで音色や音量をコントロールしても、当然ながら同じ音が繰り返し鳴るだけで、
ちっともグルーブ感がなかったからでした。

それ以来スクラッチ音をウインドシンセで鳴らすことを忘れてしまっていましたが、下記設定をすれば
サンプラーなどを使わず、EWI3020mを使って「似たような事ができそうだ」と思いつきました。
コレ結構遊べますよ〜(笑)。


元となるプリセットは「S29:Simple」で設定は下記。

●VCO A
OSC-A:FREQ = -12

●VCA
BALANCE:A100-0B

●MOD
BRTH→OSC-A = +99 (ココで急にEWIが生き物みたいに唸りはじめますよ!)


これで音程を素早く変化させることができ、音程変化の速度も自由にコントロールできますから、
先に述べたサンプラーを使った例より、格段にグルーブ感を出せる気がします。
「リズムパートだけ+EWIのスクラッチ」というパフォーマンスも面白いかもしれませんね。


(オマケ)
コントローラーには、もちろん専用のEWI3020やEWI3000を使ってもいいですが、試しにWX7/WX5を
つないでみたら、MIDIコントロールの際に出る細かなノイズが逆に効果的で、適度なザラつき感が
付加され、“スクラッチっぽさ“が増したような感じがします。両刀の方お試しあれ。

ぎあ 2002/05/15(水) 21:15:49
ブレスでオシレータをコントロールする手法の応用としてもうひとつ。
まずは、上記設定に下記変更を加えてください。

●MOD
BRTH→OSC-A = +15くらい

これで、なんでもいいですから、ゆったりとしたメロディを、耳で音程を確かめながら演奏してみてください。
(例えば、名曲「星に願いを」や「虹の彼方に」あたりを、息の量でビブラートをかけながら・・・)

どうでしょう?何かに似ていると思いません?
僕は、電子楽器の始祖とも言える、かの「テルミン」を思い出します。

テルミンとは木製の箱から伸びる2本のアンテナに手をかざすだけで、音程と音量をコントロールする
摩訶不思議な楽器で、去年はNHK「トップランナー」という番組で取り上げられたり、名前の由来となった
楽器“テルミン”の生みの親=テルミン博士の生涯を描いた映画などが公開されたりと、ちょっとした
テルミンブームでしたから、その姿をテレビなどでご覧になった方もいらっしゃるのでは?


ここでは、本来は管楽器的な使い方をするハズのEWIを全く違う楽器にしてしまう、ふたつの例を紹介いたしました。
たまには、こんなので遊んでみてはいかが?(笑)

追加発言
■ お名前(ペンネーム可。短めに。)
  
■ メールアドレス(省略可、半角で入力)
  
■ ホームページアドレス(省略可、半角で入力)
  
■ 発言(エラー時再送信禁止)
  ←解決時は質問者本人がここをチェックしてください。
  
  

WwwLounge Ver2.16
JWSA & WX5 workbook