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夏のボーカル音色研究 (Pr2-010「Air Sax」をいじる)

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ぎあ [E-Mail] 2001/08/06(月) 02:18:11
久しぶりにVL70m+WX5による音作りです

元となるプリセットは、Pr2-010「Air Sax」です。
サックスを感じさせる音にブレスノイズがのった、いわゆる「VAらしい音色」ですよね。

しかし、僕にとってプリセットのままでは、どうも強弱の表現に乏しいように感じた
のでいろいろといじってみたのですが、その結果下記のような設定に落ち着きました。

●EDIT→CONTROL
Prs Curve = -03 → -08
FilCtrDpt = +58 → +127
FilCurve = +02 → +12
AmpCtrDpt = +30 → +84
AmpCurve = 12 → -12
Scr CC No. = off → 2
ScrCtrlDpt = 0 → +37
Scr Curve = 0 → +16
BnzCtrlDpt = +127 → +70
Bnz Curve = +2 → -6
Thr CC No. = off → 2
ThrCtrlDpt = 0 → +98
Dmp CC No. = off → 2
DmpCtrlDpt = +64 → +110
Abs CC No. = off → 2
AbsCtrlDpt = +64 → +48

●EDIT→FIL&EG
CutoffFreq = 0 → 20
Resonance = 0 → 28
Bass = 0 → 20
Treble = 0 → 58

●OTHERS
Vib Rate = 0 → 10
Vib Depth = 0 → 20
Vib Delay = 0 → 30
Porta Time = 0 → 2

●EFFECT→REV
Type = HALL1 → STAGE1

●EFFECT→CHO
Type = CHORUS1 → CHORUS3

●EFFECT→VAR
VarConnect = INS → SYS

●VOICE PLAY SUB CONTROL
RevSend = 40 → 52
ChoSend = 0 → 49
VarSend = 0 → 76
NoteShift = 0 → +12

スクリーム(Scr)によって強く吹けば少し音が割れる様にし、ダンピング(Dmp)と
アブソープション(Abs)で息圧に対する抵抗感(=音が弱くなる効果)を調整しています。

実はコレ、以前magroさんによって提唱された「ボーカルラインをとれる音色」に
感化されて試行錯誤したものです。
(もちろん「人の声」を作り出したワケではありません)

最初に思い描いたイメージは女性ボーカルで、R&B系の声量があるタイプとは逆に、
ボサノバなどの“ささやくような声”です。
日本のボサノバ系アーティストで有名なのは、ワインのCMで有名になった小野リサさん
ですかね。
この音づくりも、ずっと小野リサさんのCDを聴きながら行いました。
とらえ方は聴く人によって様々でしょうが、こういったイメージを持って音色づくりを
するのは、ただパラメーターをいじるだけより楽しいですね(笑)。
実際ボーカルラインを取れるかどうかは使う方の判断によるでしょうが、息量が安定する
まではその音は弱々しく、強くなれば荒々しくなる・・・といった声の発音においては
当たり前のことを模索したのですが、なかなか難しいものです。(笑)

ちなみにリップセンサーにピッチベンドを設定していると、音の消えぎわで音程が下がり、
より色っぽい感じが得られる様ですがどうでしょう?(笑)
僕のリップセンサーの設定は別スレッド=「”リップセンサー”の積極的活用への足掛かり」
に示した通りです。

Kirino [E-Mail] 2001/08/16(木) 23:16:05
やっと試せました〜。
Air SaxはVL70-mの"ウリ"の音色だと思います。僕も良く使うので、
FIL&EGやEFFECTはちょこちょこといじってました。
CONTROL EDITは手を出していませんでしたが、ぎあさんの設定試したら、非常に演奏しやすく(歌いやすく)なりました。
いや〜いいですこれ。
今後バシバシつかわさせていただきます。ありがとうございます。

勢いで演奏を録音してみました↓イパネマ。580kb要リアルオーディオ。伴奏QY70テキトー。
http://www.linkclub.or.jp/~kirino/wx/media/sound/ipanema.rm
・・・・オクターブ高すぎたかな。

なお上の曲に使うにはぎあさんのパラメータではブレスノイズが強すぎると思ったので
BnzCtrlDpt = +43
に変更してます。あとついでに
VarSend = 13
Vib Rate = 0、Vib Depth = 0、Vib Delay = 0
にしてます。ここらへんは曲に合わせて適宜変えれば良いですよね。
あと、曲によっては
CutoffFreq = マイナス側(-20とか)
Resonance = ちょっとプラス(+10とか)
にしても、少しまろやかな音になって良いかな、と思いました。ここら辺好みですね。
とにかく「ボーカル音色」としてとても良い音色だと思いました。

ただ気をつけなければいけないのが、Abs Ctrlを有効にすると、音程が変わってしまうのですね。
例えばこのぎあさんの設定では、ブレスが弱いと音程が低くなってしまいます。(ブレスが強いと正常)
ですから適正なピッチで演奏するにはずっと強めのブレスで演奏するか、
ブレスが弱い時はピッチベンドを常に少しだけかけておく必要があります。(リップセンサーのLIP ZEROをあらかじめいつもよりちょっと高くしておくと良いかも)
リップセンサーにピッチベンドを設定しているなら耳で音程をとりながら噛む強さを調節しましょう。
WX吹きには精確な音程をとれる確かな耳が必要なのじゃ!(笑)

-----------------
ところでちょっと話題がそれますが、この音色を吹いていて、「あ、なんかケニーGっぽいな」と思う瞬間が結構ありました。
もちろんAirSaxですから音色そのものはケニーGと全然違いますが、リップや息でビブラートかけたり
強く吹いたときの音の変化の具合がちょうどケニーGっぽくなったのだと思います。
パラメータ的にはCONTROL EDITの
Prs (音量)
Scr (強く吹いたときの倍音の混じり方)
Thr (同上)
Dmp(ブレスでのわずかな音色・音程の変化)
Abs (同上)
が効いているんでしょうね。
ってことは、これらのパラメータをソプラノ等のサックス音色に応用すれば、
以前別スレッドでも話題になった「ケニーG音色」が可能になるかも???

ぎあ 2001/08/18(土) 16:38:46
>ぎあさんの設定試したら、非常に演奏しやすく(歌いやすく)なりました。
>いや〜いいですこれ。
>今後バシバシつかわさせていただきます。
↑こういうお言葉、素直にうれしいですねぇ(笑)。

>勢いで演奏を録音してみました
聴きましたよぉ〜“イパネマの娘”。
いやぁ、すばらしい!よくぞここまで使いこなしていただいた!!(笑)
>・・・・オクターブ高すぎたかな。
いえいえ、この音域の方(特に後半部分でのアドリブ部分)が僕の狙いでもあった、
「高音の発音がちょっとキツそう=人間臭さ=音の生々しさ」
という感じが、わかりやすく表現されていて良かったと思います。
こういった表現は声や生の管楽器では当たり前の事でも、普通のシンセではなかなか出せない
ものですが、さすがはKirinoさん、この音色の良い部分を上手に引き出されていますね。

>ここらへんは曲に合わせて適宜変えれば良いですよね。
もちろん!お使いになる方の好みや曲によっていくらでも修正していただければと思います。

>ただ気をつけなければいけないのが、Abs Ctrlを有効にすると、音程が変わってしまうのですね。
リップセンサーの設定を含め、ここら辺が設定としてはなかなか難しい部分でもありますが、
WX+VLで生々しい音を奏でられる要素でもあり、奏者の“個性”になり得る部分だと思います。
同じ音程を得る設定であっても、リップセンサーとアブソープションの音程への影響の比率を
変えるだけで、演奏フレーズの表情はずいぶんと変わるようですね。

>WX吹きには精確な音程をとれる確かな耳が必要なのじゃ!(笑)
おっしゃる通りです(笑)。

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